スイスは公用語が4つもある国で、チューリッヒはドイツ語圏。しかも、普通のドイツ語とはちょっと違う、スイスドイツ語というものらしい。
そのスイスドイツ語とやらは、標準ドイツ語とは結構違うものらしいのだが、それでも、標準ドイツ語の基礎が大切だ、との意見が多いので、20年ぶりにドイツ語の勉強を再開した。
語学のお勉強に欠かせないのが辞書。
最近は、電子辞書の世界が、専用機からスマホにひろがり、webでは翻訳機能も強化され、どれを選んでいいか迷うほど選択肢が増えてきた。しかし、どれも一長一短で、しっくりくるものが無いものもまた、事実である。
今日は、専用機について書いてみる。
私は、韓国語の勉強用のために、カシオの電子辞書(EX-word)を買ってから、ずっとカシオである。(以前は、選択肢が他になかった)
カシオの電子辞書の良いところは、CD-ROMで他の言語の辞書も追加できるところ。なので、中国語、フランス語、ドイツ語を追加で導入していた。これらの言語は、仕事でごくたまに使ってみることがあったが、今回、ドイツ語辞書が大活躍することになった。
しかし、追加コンテンツのドイツ語辞書は、独和と和独だけしかない。英語の得意な妻にとって、独英が無いのが不満である。そこで、いろいろ調べた結果、カシオのドイツ語辞書専用モデルをアウトレット品で安く買ってしまった。
特定言語の専用モデルは、他のモデルに比べて値が張るのだが、これらの専用モデルには、追加コンテンツでは売られていない、独英、大辞典、独独などがあり、やはり格が上である。
「実践的なドイツ語をしっかり学びたい方に。」との売り文句は、あながち嘘じゃない。
しかし! 残念ながら、この辞書には重大な欠陥があるといっていい。
それは、テキストローダーがドイツ語に対応していないことだ。
EX-wordには、テキストローダーといってテキストファイルを取り込む機能がある。たとえば、Project Gutenbergに公開されているような英語の電子書籍のテキストデータを辞書に取り込んでEx-wordで読めば、わからない単語があっても、その単語を選択するだけですぐに意味が調べられる。とても便利であり、これこそ、電子辞書専用機の本領が発揮される機能のはずであった。
当然、ドイツ語学習者なら、ドイツ語を取り込んで読み込みたい。グリム童話を原文で読みたい! そう思うだろう。
しかし、テキストローダーの対応文字コードが、S-JISと韓国語、中国語だけで、unicodeには対応していない。なんかどこかの説明書には、unicodeが対応しているような記載もあるようだが、それは、韓国語と中国語を取り込む際に使われるもので、ドイツ語やフランス語には、対応していない。
試しに、ドイツ語のテキストをunicodeに変換して転送してみたが、s-jisで認識されるので、やはり文字化けである。
カシオの電子辞書は、てんこもりのコンテンツで売る戦略のようで、肝心の本体は、カラーやタッチパネルを強調して宣伝しているものの、解像度が未だに480ドットとかで、文字がギザギザしてるし、キー入力の反応も若干遅く、時々こちらの入力速度についていけてない。それほど古いCPUを使っているのでは、と、推測される。
当初のテキストローダーは、S-JISしか対応していなく、その後、韓国語と中国語が途中で対応するようになったが、unicode対応が中途半端だ。カシオは、他に、フランス語、イタリア語、スペイン語、ロシア語、ポルトガル語モデルを販売しているのだから、テキストローダーは、これらの言語にすべて対応するべきだと思う。
とにかく、せっかくの専用機種の強みであるテキスト辞書連携がドイツ語で使えないのが、ほんとうに残念なのだ。逆に、これさえ改善されれば、今からでも自分用に買いにいくのだが…
でも、開いてパッと使える専用機は、やはり手軽で便利である。
スマホだと、まず辞書アプリを選択するところから始めなくてはならないので…
次回は、そのスマホ環境の辞書について述べてみる
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